椅子と巡る20世紀のデザイン展

先日のこと、椅子研究家でる織田憲嗣さんの【椅子と巡る20世紀のデザイン展】へ出かけてまいりました。実際に初めて目にする椅子もたくさんあってとても良いインプットとなりました。建築とは切っても切り離せないモノとして椅子や家具、インテリア、日用品。それらをデザインした人の思い、実際に使用する人の思い...などなど。建築に携わる私達は様々なことに興味が尽きることはなく勝手に忙しくしております(興味がないモノにはかなり無頓着で反省ですが)。展覧会では時代毎の技術背景とデザインとの密接な関係など、椅子を通して感じることができ、まさに椅子と巡る20世紀のデザイン。とても貴重な体験となりました。なかなかお目にかかれない椅子や、誰もが目にしたことが有る椅子を時代毎のアーカイブとして見れるところも面白かったです。展覧会はまだJR名古屋タカシマヤでGWまで行われているようですのでご興味有る方はぜひ実際に見に行って下さい!


デザインについて、心に残った織田憲嗣さんの言葉を記録しておこうと思います。


名作椅子にはいくつかの条件がある。

1、機能的であること

2、美しいプロポーションであること

3、構造がしっかりしていること(安全性が高いこと)

4、エポックメイキングであること

5、ロングセラーであること(25年以上生産され続けていること)

6、あまり重すぎないこと

7、修理が可能であること

8、環境に配慮した素材であること

9、ものと価格のバランスがとれていること

10、量産性に配慮されていること

そしてもう一つ、優れたデザインに絶対不可欠な条件として、「デザイナーの情熱が込められていること」


我々の設計へ対する思いと通ずる考えも有り、はっとしたのと同時に、まだまだ足りていない部分も有る。住まいをつくるのと椅子一脚をつくるのとはどうしても比較出来ない部分もあるけれど、人が使用する又は過ごす場所をつくるという点では椅子も建築も一緒であるわけで、自分たちの建築に対するスタンスと言いいますか、情熱の部分だけはこれからも持ち続けたい。

そんな事を再確認できた一日でも有り、とても良い展覧会でした。ありがとうございました。


◯私達は家具の中でも椅子が特に大好きなのですが。設計と同時に家具の選定なども得意(自称)です。ご希望ございましたら遠慮なくお申し付け下さい。


写真は見たいけれどなかなか実際にはお目にかかれない椅子たち。


アントニ・ガウディ



ジョージ・ナカシマ


シャルロット・ペリアン


フランク・オーウェン・ゲーリー

一級建築士事務所 hifumiarchitects / ヒ フ ミ ア ー キ テ ク ツ

−新しいスタンダードを見つける− 家族の形態、価値観やライフスタイルが多様化する世の中で、一人ひとりの生き方に寄り添う、住まいのあり方、創り方 “唯一” を提案致します

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