7月
先月、設計を進めている司法書士事務所併用住宅の地鎮祭が執り行われました。
計画地は姫路城のすぐ近く。埋蔵文化財の届出や試掘調査も必要な、歴史を感じる土地です。
三人家族の住まいであり、司法書士事務所を併設した職住一体の建物。住まいと仕事との距離、ご家族それぞれの過ごし方や関係性、大切にしたい暮らしについて何度もお話を重ねながら、ここまでたどり着きました。
計画を始めてから着工まで、おそらく一年以上。振り返ると、私たちの仕事ではそれほど珍しいことではありません。
改めて図面を見返していると、まだ建物は形になっていないにもかかわらず、この建物はすでに住まい手のものなのだと感じます。
どんな暮らしをしたいのか。
どんな時間を過ごしたいのか。
その思いを丁寧に積み重ねながら、住まい手自身が育ててきた建物であり、私たちはその過程に伴走し、お手伝いをさせていただいているのだと思います。
私たちは昔から、自分たちが設計した建物を「作品」と呼ぶことはしません。
なぜなのかと聞かれると、うまく説明できません。ただ、その言葉はどこか自分たちにはしっくりこないだけです。
けれど最近、少し考えも変わってきました。
住まいを一から考え、形にしていくことには、本当に多くの時間とエネルギーが注がれます。
理想の暮らしを思い描く住まい手がいて、その思いを具現化する設計者がいて、図面を読み取り、一つひとつ丁寧に形にしていく職人がいる。そして施工者をはじめ、多くの人たちが関わりながら、一棟の建物がつくられていきます。
そう考えると、建物は誰か一人の作品ではありません。
住まい手、設計者、施工者、職人――関わるすべての人が力を合わせて生み出す、協働の作品なのだと思うようになりました。
そういう意味では、これまで設計・監理させていただいた建物は、どれも関わってくださった皆さんとともにつくり上げた作品だったのだと、今になって感じています。
ここからはいよいよ現場が始まります。
私たちは監理者として、完成まで丁寧に現場と向き合い、この建物が関わるすべての人にとって誇れる一棟となるよう努めていきたいと思います。
七月に入り、危険な暑さが続いています。
これから始まる地盤改良や基礎工事、そしてその先の工程でも、現場の皆さんには熱中症に十分気を付けて、安全第一で工事を進めていただければと思います。
週明けからは、基礎工事後の土台や軸組、プレカットに関する打ち合わせも始まります。
また現場の様子もレポートしたいと思います。
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