築70年石場建て農家住宅の修復と改装

レスタウロ(修復・改装)とは単純に昔の建物を修復するのではない。それは我々が現在未来に渡って生きるために生まれ変わらせることである。そして私の建築において既存の空間が材料の一部になる(カルロ・スカルパ)

イタリア・ベネチアに生まれた有名な建築家、カルロ・スカルパが残した言葉です、スカルパの仕事はほとんどがレスタウロや展示スペースの構成でした。学生時代に、スカルパ建築を見て周ったとき、部分的に見ると元々あったものと新しく挿入されたものは確実に見分けが付くのですが、全体として見ると不思議と調和の取れた空間となっていて、うまく言えませんが元の空間が想像できない程 自然とそこに有るべきものが有る状態、そして流れるように空間が移り変わっていく、まるで物語の中にいるような不思議な空間体験だったことを思い出します。


写真は農家住宅を調査し、復元した既存軸組のモデルです、当時の職人の方と会話をするような作業、まずは既存の躯体を知るところから。

古いものと新しいものがうまく溶け合うような創造的な修復となるように考えていこうと思います。

                                                                                         

20年程前に撮ったベローナにあるカステルヴェッキオ  /  カルロ・スカルパ

一級建築士事務所 hifumiarchitects / ヒ フ ミ ア ー キ テ ク ツ

素朴で機能的であること、住まいとして 強さと性能を満たす造り。 その中に洗練された空気感を纏う 建築を目指します。

0コメント

  • 1000 / 1000