鳴滝の家
この家は、起伏の大きい谷間にある閑静な住宅地に建てられた、5人家族のための住まいです。
敷地は4方を宅地に囲まれており、また高度地区や景観条例などの都市計画の制限も多い場所。
その中で、住まいとしての居心地を最大限に高め、周囲への影響を抑えることが大きな課題でした。
西隣の住宅に日射を遮らないように、屋根は差し掛けのデザインにしました。
また、南側の屋根の半分は低く抑えることで、光を取り込みながらも周囲に配慮しています。
南側半分は2階の天井高さが取れなかったため、吹き抜けにすることで、
1階の天井高さを1.5層分確保し、広々とした空間を作り出しました。
この工夫により、建物の容積率規定をしっかりと守ることができました。
さらに、内部の居住性を向上させるために、差し掛け屋根のハイサイド窓から北側の暗い個室へと光を取り入れ、
建物内の空気が自然に流れるよう、煙突効果を利用した計画が施されています。
内装は白を基調に統一し、限られた採光でも明るく、気持ちよく過ごせる住まいとなっています。
計画地: 京都市右京区
主要用途: 専用住宅
敷地面積: 135.63㎡
建築面積: 64.57㎡
延床面積: 115.09㎡
規模: 地下1階 地上2階建て
構造工法: 木造一部RC混構造 在来工法
設計監理期間: 2013.1〜2013.12
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