資金計画(融資)について
資金計画(銀行融資)について少しだけ触れておきたいと思います.
住まいを考えるとき, 必ず必要となる大切な資金の話.
手持ち資金があり, 現金支払いされる場合は当てはまらない話です.
日本における住宅ローンの仕組みは①建売住宅を購入する際のことを考えられた仕組みとなっています. そのため,融資を受けて ②注文住宅をつくる場合, 少し違った手順を経ることが必要になります.
では①と②とではどのような違いがあるのか見ていきましょう.
■①建売住宅購入
・建物がすでに建っている
・建物価格が初めから決まっている
・確認済証などの法的根拠となる資料が既に揃っている
→銀行・保証会社が審査するための資料が初めから揃っているため,審査が
通り建物の引き渡し後すぐに融資が実行されることとなります
・一括で融資が実行され支払いが一度で済む
※銀行からの融資が実行されるには建物が完成し、引渡が済まないと実行
されません
■②注文住宅による住まいづくり
・敷地が決まれば,まずはそこから建物の計画をしていきます
・計画が決まっていないため,銀行でどのくらい借りられるかの下調べが必要(仮審査等)
・銀行での仮審査で大体の借り入れ金額(予算)を決める
(借入金額の確定まではできない)
→仮審査の時点で簡単な図面と見積書を求められるケースもございます
設計事務所と連携し,必要な資料等を揃える必要があります
・仮審査を元に決めた予算に合わせて建物の計画を行い見積りを取ります .
出てきた見積りに対して金額の調整が必要な場合,建物の計画を見直し,
予算内に収まるように調整していきます
・建物の計画とそれにかかる費用が決まった段階で,銀行と保証会社
の正式な審査ができるようになります
・設計事務所や工務店に対しての支払いは一般的に3回程度に分かれる
ことが一般的です, 土地購入を先行して行う場合はその前に
土地購入代金の支払いもあります.
(土地購入時)・着工時・上棟時・完成時 それぞれ30~40%程度
(3000万の家であれば一回に1000万程度)
しかし上記※で触れているように建物が完成していないためローンの実行
はされません.
■ 以上, ①と②では支払いの時期・手順が違ってきます.
では建物完成前の支払いをどのように支払うのか?
→そこで 利用されるのが繋ぎ融資という制度があります
※銀行によっては違う呼び名かもしれませんので確認下さい
・住宅ローンが実行されるには建物の引き渡し(完成)が必要です,
しかし完成までに支払いが必要となるため, 建物完成時に実行
される融資を前借りして支払えるようにする仕組みです
このように注文住宅で住まいをつくる際には通常の住宅ローンと合わせて,
場合によっては繋ぎ融資の協議を銀行としっかりしておくことが大切
になります.
手数料や条件などは各銀行で違いますのでここでは触れません.
設計事務所が 融資 のことまで触れるのは業界的には少ないこと
かもしれませんが, とてもとても大切なことです.
人生で何度も経験することではありませんし, こういった情報は
知らなくて当然です, 支払いなどの疑問点なども事前に知って頂き,
住まいづくりのヒントにして頂ければ幸いです.
ヒフミアーキテクツ では建物本体の価格、設計料だけではなく
建物が建った後にも必要となる費用など、トータルコストを
算出(想定)出来るようにしております
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